石川・志賀原発「情報誤発表&訂正」のお粗末…北陸電力そして政府に渦巻く不信と不安

公開日: 更新日:

 能登半島地震が直撃した北陸電力「志賀原発」(石川県志賀町=停止中)の情報発信が迷走を極めている。発生翌日の2日には「(敷地内にある)水位計に有意な変動はない」と説明していたが、9日に約1~3メートルの津波が複数回、発電所に到達していたと発表。原子炉建屋などは海抜11メートルの敷地にあり、設備への影響はないという。

■志賀原発「水位変動なし」→「最大3メートルの津波」の迷走

「当初の説明は誤りでした。おわびします。説明後に発生当日の発電所のデータを確認したところ、2号取水槽内の海面が通常より約3メートル上昇していたことを確認し、2日のうちに発表しました。このデータは海表面の津波の高さを正確に測定したものではなく、分析を行ったところ、津波によるものと判明し、9日に発表しました」(北陸電力報道チーム)

 海辺の原発にとって最大の脅威である津波の到達を認識するのに、何日かかっているのか。

 北陸電は2号機の変圧器からの油漏れについても当初、約3500リットルと発表していたが、実際にはその5倍強にあたる約1万9800リットルだったことが判明。訂正に追い込まれている。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  2. 2

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  3. 3

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  4. 4

    今なら炎上だけじゃ収まらない…星野監督は正捕手・中村武志さんを日常的にボコボコに

  5. 5

    「高市早苗総裁」爆誕なら自民党は下野の可能性も…“党総裁=首相”とはならないワケ

  1. 6

    志村けんさん急逝から5年、更地になった豪邸の記憶…いしのようことの“逢瀬の日々”

  2. 7

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  3. 8

    広陵辞退騒動だけじゃない!「監督が子供を血だらけに」…熱戦の裏で飛び交った“怪文書”

  4. 9

    広陵野球部は“廃部”へ一直線…加害生徒が被害生徒側を名誉棄損で告訴の異常事態

  5. 10

    (3)阪神チーム改革のキモは「脱岡田」にあり…前監督との“暗闘”は就任直後に始まった