著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

司令官だった山下奉文の「イエスかノーか」伝説に残る疑惑

公開日: 更新日:
前線を視察する山下奉文最高指揮官(左、1942年2月23日)/(C)共同通信社

 太平洋戦争の期間は3年8カ月だったが、その第1段階の「勝利」の期間の軍事行動にも触れておこう。陸軍のマレー上陸作戦を主導したのは山下奉文を司令官とする第25軍で、その隷下には第5師団、第18師団、それに近衛師団などが加わっていた。シンガポールを陥落せしめるのが目的であった。マレ… 

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