【大分】九州では数少ない労組の牙城なのに…野党連携の足並み乱れ大激戦に
大分(改選数1)
○当選圏内、△拮抗でやや優勢、▲拮抗でやや劣勢。左印は政治評論家・野上忠興氏、右印は政治ジャーナリスト・泉宏氏の予想。
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【大分】
▲▲古庄 玄知64 自新
山下 魁45 共新
△△足立 信也65 国現
二宮 大造51 N新
4選を目指す国民の足立が知名度で一歩リード。
連合大分を中心とした野党連携で当選を重ねてきた足立は、2016年は「野党統一候補」として出馬。共産党も候補者擁立を見送ったが、自民新人の古庄に1090票差まで迫られる辛勝だった。
今回もミニ集会を中心に票固めを図るが、国民が自民に接近していることを問題視した共産が山下を擁立。社民も自主投票にとどまり、厳しい戦いを強いられている。「積極的な支援」を決めたのは立憲だけだ。
「国民は政府の当初予算案と補正予算案に党として賛成したが、足立さんは両方とも採決を“体調不良”で欠席した。支援を受ける立憲への配慮です。村山富市元首相を生んだ大分は、九州では数少ない労組の牙城。“非自民”の議席を何とか守りたいが、有権者から『与党なのか野党なのか分からない』と指摘されることもある」(国民民主関係者)
弁護士の古庄は2度目の挑戦。衆院選の小選挙区ごとに選対本部を置き、1区=衛藤晟一参院議員、2区=衛藤征士郎衆院議員、3区=岩屋毅衆院議員と、現職国会議員がそれぞれ本部長に就任。5月には公明党とも相互推薦が実現し、バックアップを得てリベンジを狙う。
カギを握る大票田・大分市
「3年前の参院選で現職が負け、昨年の衆院選も大分1区で新人が敗れ、県選出の自民党国会議員は3人に減ってしまった。特に、大票田の大分市(大分1区)に衆院議員が不在なのが痛い。すでに業界団体などを中心に1000を超える推薦状が集まったが、まったく気は抜けない」(地元政界関係者)
今回も僅差の勝負になりそう。