「贖罪」音喜多駿著
先の東京都知事選挙で旋風を起こした小池百合子知事のもとで、参謀として活躍し、その後の都議会議員選挙では自ら「都民ファーストの会」の幹事長として戦った著者が、政治家としての小池百合子とはどんな人物なのか、そして「小池劇場」としてもてはやされたものの本質を総括したのが本書である。
彼がまず、やり玉に挙げたのは小池知事の旧態依然とした体質。前都政を「ブラックボックス」と批判した知事自身、選挙など民主的な手続きを踏まず、党役員の人事を秘密裏に行うなど、権力主義的な体質が際立った。
さらに築地市場移転問題での不手際。東京オリンピックに向けての会場建設での右往左往ぶりも目立った。
毎日新聞の世論調査で支持率0%となった希望の党の実態がすべてを物語っている。 (幻冬舎 1100円+税)