「拳銃使いの娘」ジョーダン・ハーパー著 鈴木恵訳
カリフォルニア州フォンタナ。下校時の学校の門前で11歳のポリーを刑務所にいるはずの父親ネイトが待ち構えていた。ネイトは有無を言わせずポリーを車に乗せると走り出す。ポリーをモーテルの部屋に残し、ネイトがポリーの母親で元妻エイヴィスの家に行くと、案の定、元妻とその再婚相手は殺されていた。
1週間前、出所が間近に迫ったネイトは所内で刑務所ギャングの総長クレイグの弟を成り行きで殺害してしまったのだ。
クレイグが独房から発した処刑命令書に、ネイトの他にエイヴィス、ポリーの名前が記されていたのだ。ネイトはポリーを安全ないとこのところに預けようとするが、追っ手はすぐそこに迫っていた。
父娘の逃亡の旅を描く犯罪アクション。エドガー賞最優秀新人賞受賞作。
(早川書房 1700円+税)