さんま4時間“還暦”特番…深刻化するTV界の「高齢化現象」

公開日: 更新日:

 昔の勢いはなくても、安定した視聴率を稼げるから、ということだけが理由なのか?

「若いプロデューサーやディレクターはリスクを負って新番組を立ち上げるより、同じ番組を引き継いでいくほうが、長い年数、仕事にあぶれない保証がある」とあるテレビマンは言う。かつての「いいとも」のように、視聴習慣がついた番組を受け継ぐほうが安泰なのだ。

 リスクを負わないのは芸人も同じ。もし若手芸人で「さんまを超えてやる!」とか「志村けんの時代は終わってる!」と下克上発言をしたら、テレビマンや相手の事務所だけでなく、自分のマネジャーからも「バカ!」と言われて干されるだろう。芸人だから、そのくらいフライング発言してもOKなはずだが、大物に気に入られる態度をして、番組に使ってもらったほうがリスクが少なく長生きできる……。

 島田紳助の引退後にやっと、くりぃむしちゅーの上田晋也が頭角を現すといった、スローモーな世代交代しかあり得ないのか。10年後はビッグ3が70代、その下の世代が還暦で、彼らがこのままずっとテレビを牛耳っている“恐怖の時代”になっているかもしれない。視聴者もメーンの出演者も高齢化の異常事態!?

 バラエティーを本格的に始めた最初のアイドルグループSMAPも今や平均年齢が40歳超。たぶん「SMAP×SMAP」は平均50歳になるまで続くね。
(作家・松野大介)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    秋季関東大会で横浜高と再戦浮上、27連勝を止めた「今春の1勝」は半年を経てどう作用するか

  2. 2

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 3

    公明票消失で自民衆院「東京選挙区」が全滅危機…「萩生田だけは勘弁ならねぇ」の遺恨消えず

  4. 4

    星野監督時代は「陣形」が存在、いまでは考えられない乱闘の内幕

  5. 5

    「自維連立政権」爆誕へ吉村代表は前のめりも、早くも漂う崩壊の兆し…進次郎推しから“宗旨変え”

  1. 6

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  2. 7

    国民民主党・玉木代表「維新連立入り」観測に焦りまくり…“男の嫉妬”が見苦しすぎる

  3. 8

    自民「聞いてないよォ」、国民・玉木氏「どうぞどうぞ」…首相指名の行方はダチョウ倶楽部のコント芸の様相

  4. 9

    号泣の渋野日向子に「スイングより、歩き方から見直せ!」スポーツサイエンスの第一人者が指摘

  5. 10

    「ガルベスと牛乳で仲直りしよう」…大豊泰昭さんの提案を断固拒否してそれっきり