慢心見抜き助言も 宍戸開が語る故・地井武男さんの人柄

公開日: 更新日:

「開、おまえ、俺の言葉、聞いてるか」

「え?」……。一瞬、戸惑ったものの、真意はピンときました。僕は若い刑事役だから、台本通りにセリフを言って、カッコ良く写ろうって、それだけを浅はかに考えていたんですね。

 芝居はいくらセリフが決められていても、相手から振られたらちゃんと聞いて返す、言葉のキャッチボールが大事。さらにキャストのチームワークも。「セリフもアクションもハートが必要」とズバリ指摘してくださったんです。

 それ以来、「刑事貴族」が終わるまで、地井さんとずっと一緒。何より演技を間近に見ることができたのは大きな財産になりました。

 名脇役は出しゃばらず、かといって、その人ならではの個性や存在感がキラリと光るもの。また、ご自身が主役の時は役柄に応じた自己主張をちりばめる。

 地井さんはそのサジ加減が実にうまい。自然体で身についてらっしゃるんです。例えるならシューマイ弁当のカラシ。弁当全体が引き締まるでしょ? 

 しかも、ちゃめっ気があって温厚でオシャレ。いつもニコニコしてらっしゃるから現場がとても和やかでした。亡くなられて4年。今でも憧れであり、目標とする役者さんです。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    江角マキコさん「落書き騒動の真相」を初めて語る…人気YouTuberの配信に抗議

  2. 2

    『スマスロ ミリオンゴッド』導入から4カ月、目立つ空き台の裏でファンが期待するホールの対応

  3. 3

    消費税減税打ち切り時の現金支給案に経済界が不満「結局は時間とコストのムダ」

  4. 4

    横綱豊昇龍の休場より気がかりな“心の不調”…不眠と食欲減退で体重約10キロ減の不安

  5. 5

    東京の下町3兄弟「足立・葛飾・江戸川」安さだけじゃない意外な魅力 問題視された治安は今や改善

  1. 6

    テレ東「日本3大吞み食べドラマ」でも栗山千明「晩酌の流儀」に注目するワケ

  2. 7

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  3. 8

    「カレーハウスCoCo壱番屋」の“親離れ”は吉と出るか? ハウス食品が株売却検討の波紋

  4. 9

    「男系」どころか「フカ系」? 神武天皇を持ち出す"皇統2600年論"と神話の奇妙な関係

  5. 10

    裁判沙汰…これは、むごくないか自治医大の奨学金制度