慢心見抜き助言も 宍戸開が語る故・地井武男さんの人柄

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 それで一気に現場の雰囲気が和やかになり、無事、収録は終わったのですが、まったく関係のないスタジオに入り込んで出演者を驚かせるなんて、地井さんじゃなきゃ許されません。

 お人柄のよさがしのばれますし、まあ、それだけ僕を気にかけてくれたってことですね。初めて仕事でご一緒したのは90年から92年まで日本テレビ系で放映された「刑事貴族」シリーズ。僕は村木刑事役で、交番勤務から刑事に昇格した設定のため途中から加わり、地井さんは「タケさん」とみんなから慕われる武田警部補役でした。

■セリフもアクションもハートが必要

 88年の大河ドラマ「武田信玄」でデビューして3年目。下積み期間がなく、親父(宍戸錠さん)からも何も教わらなかったので、いつも現場では体当たり。ようやくカメラの限られたフレームの中でどの位置に立てばいいかとか、セリフの間合いを意識し始めて、俳優の楽しさを感じられるようになった頃です。

 そんなある日、刑事部屋での会議のシーン。突然、地井さんが僕にこう言ってきたんです。

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