ユーレイより恐ろしい⁉ ダークな心を描く本特集(4)容疑者が語る“彼らが死んだきっかけ”
「BUTTER」柚木麻子著
隙間時間にも手に取りやすい文庫本。短編集であれば著者の魅力が凝縮された何編もの物語が楽しめるため、満足感も高い。今回は、実在の結婚詐欺事件を材にしたものから心をえぐる物語まで、ダークな4冊をピックアップ。本格的な読書の秋が来るまでの肩慣らしにいかが。
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「BUTTER」柚木麻子著
週刊秀明の記者、33歳の町田里佳は、首都圏で起きた婚活連続殺人事件の容疑者、カジマナこと梶井真奈子の独占インタビューを取ろうと東京拘置所に通う日々を送っていた。当初はカジマナのガードは堅かったが、レシピの話題をきっかけに口を開かせることに成功。料理好きはレシピを教えてと言われると冗舌になるという親友・玲子のアドバイスが当たったのだ。
里佳はカジマナからバター醤油ご飯、塩バターラーメンなど直伝の料理を教わっては食し、取材を続けるうちに体重は増え、そしてカジマナに心を寄せるように。そしてカジマナと同じ体形、世界観を持つようになった里佳の日常は徐々に崩れ始める。
実在の結婚詐欺事件を題材にした女たちのダークスリラー。なぜ男たちはカジマナにからめ捕られたのか。彼女は被害男性らに何をもたらしたのか。カジマナが語る「彼らが死んだきっかけ」は男性なら誰もがドキリとするだろう。
現代を生きる女性たちの心の痛みを複層的に描いた、世界的ベストセラー。 (河出書房新社 1045円)


















