「警察署回り奇譚」伊兼源太郎著|記者が警察署で耳にした不思議な事件を描く小説集

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「警察署回り奇譚」伊兼源太郎著

「××ロードの中腹、幽霊ミラーの辺りに人が倒れている」と交通課に電話が入ったのは午前0時を過ぎた頃だった。通報者に詳細を尋ねても返事はない。佐伯は先輩警官と現場に向かうが人の姿はなく、麦わら帽子がぽつんと落ちているだけだった。

 その後も、佐伯が当直になると同じ通報が入り、現場にはいつも麦わら帽があった。4回目のとき佐伯は麦わら帽を回収。と、帽子にこれまではなかった血痕がある。風で飛んだ帽子を拾おうと足元を見ると、土の中から人間の髪の毛が……。翌朝、若い女性の遺体が発見された。(「誰かが置いた麦わら帽子」)

 新聞社の新人記者だった私が、持ち場の所轄署で警官たちから聞いた不思議な話を集めた6編の物語。 (幻冬舎 1980円)

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