著者のコラム一覧
神田松鯉講談師

昭和17年生まれ。群馬県出身。新劇・松竹歌舞伎などの俳優を経て、昭和45年2代目神田山陽に入門。昭和52年真打ち昇進。平成4年3代目神田松鯉を襲名。令和元年重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定。

怪談の基礎知識<上>「夏はお化けでメシを食い」

公開日: 更新日:

 講談の世界では「冬は義士、夏はお化けでメシを食い」という。松鯉師匠も冬は赤穂義士伝、夏は怪談でトリをとることが多い。

 今回は怪談の話を。寄席でおどろおどろしい怪談を聞くと、物語の怖さや登場人物の恐ろしさを実感できるが、怪談の始まりはいつ頃なのか。

「江戸の元禄と文化文政の時代に、2つの大きな文化の発展期がありました。前者は上方の町人文化、後者は江戸前の化政文化で、怪談は文化文政時代に定着しました。文化文政では徳川幕府の基礎が固まって安定したのはよかったのですが、庶民の閉塞感が強くなっていた。そこで庶民の娯楽として怪談が歓迎されたんです。あの頃が一番怪談がもてはやされたでしょうね。その伝統が今に続いているわけです」

 古今東西、どんな怪談があるのか。

「『四谷怪談』『番町皿屋敷』『牡丹灯籠』が3大怪談ですな。講談では私の師匠の神田山陽がやってました。師匠が亡くなった後は私にお鉢が回ってきました。『番町皿屋敷』は私が速記本から起こしました。『牡丹灯籠』はもともと講談ではなく、噺家の三遊亭円朝師匠の作品ですね。明治時代に一世を風靡した大変有名な噺家で『真景累ケ淵』と『乳房榎』と合わせて傑作を残しました。これは歌舞伎にもなっています。私が寄席でやるのは『四谷怪談』『番町皿屋敷』『乳房榎』『小幡小平次』『雨夜の裏田圃』などです」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    萩本欽一〈34〉私の“運”論 大谷翔平のカネを使い込んだ通訳に「小さな声で『ありがとう』」

  2. 2

    中村倫也が「風、薫る」に大貢献…妻・水卜麻美アナとの「ずっと仲良く」「にこやかな」近況

  3. 3

    高橋成美「渋幕→慶応」だけでは読み解けないズバ抜けた回転の速さ 世界選手権ペアで日本人初の銅メダル

  4. 4

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  5. 5

    佐藤二朗は信州大経済学部から就職氷河期にリクルートに入社も、わずか1日で辞めて役者の道へ

  1. 6

    中居正広氏が熊本地震被災地を支援と報道 引退後も変わらないチャリティー精神と芸能界復帰の可能性

  2. 7

    松本若菜「ジュラシック・ワールド」吹き替え《棒読み》論争再燃…暗雲漂う主演ドラマに新たな逆風

  3. 8

    「恩人だけど、嫌いな人の代表」亡くなった板東英二さんが複雑な感情を抱いたプロデューサーの名前

  4. 9

    強いショック状態の清水アキラに心配の声…子供を亡くした神田正輝らもたどった遺族ケアの道のり

  5. 10

    矢沢永吉が秋ツアーで"また"歴史を変える!「長者番付1位」と驚きの成り上がり秘話

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「墓じまい」に悩むシニア 費用や遺骨の始末より問題になる「家族の愛憎問題」

  2. 2

    馬場典子アナの「人生の転機」は日テレ入社7年目“福澤一座”の旗揚げ公演の初舞台

  3. 3

    長崎でも高市首相はスカスカ挨拶…戦争責任「反省なんかしておりません」95年の発言がSNSで猛拡散

  4. 4

    八王子実践・河本ロバート監督「ライブや家族旅行も、事前に相談があれば休ませます」

  5. 5

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  1. 6

    ヤクルト「早すぎた続投宣言」の代償…池山監督の来季続投決定後に泥沼、投手陣も崩壊

  2. 7

    国害SNSを告発 森山裕・自民党前幹事長「高市おろし」キーマンに急浮上の裏…不快感に国境なし

  3. 8

    中居正広氏が熊本地震被災地を支援と報道 引退後も変わらないチャリティー精神と芸能界復帰の可能性

  4. 9

    高市早苗がナチス礼賛本に推薦文…「♪盟友ナチス♪」の高須克弥を持ち上げた安倍晋三にも共通する体質

  5. 10

    巨人ドラ1候補に花巻東・古城大翔が急浮上! 父はG戦士「振り向けば古城」、岡本和真の後釜育成急務