著者のコラム一覧
ラサール石井参議院議員

1955年生まれ。大阪市出身。渡辺正行、小宮孝泰と結成したお笑いトリオ「コント赤信号」で人気に。声優、俳優、司会者、脚本家、演出家、コラムニストとして活躍。第23回読売演劇大賞優秀演出家賞受賞。2025年、参院選に社民党から立候補し当選。副党首に就任。

“遺骨による”辺野古埋め立ては本土決戦を引き延ばす捨て石にされた沖縄県民の気持ちを逆なでする行為だ

公開日: 更新日:

「沖縄戦戦没者が眠る土を軍事基地建設に使うことは人道上間違っている。戦没者への冒涜だ」というハンストの理由は至極もっともだ。国は「沖縄に寄り添う」と言っておきながら、遺族の気持ちを、沖縄県民の気持ちを逆なでしている。「戦没者は二度殺されることになる」と嘆くのも無理はない。しかしニュースに連なるコメント欄にはネトウヨたちの目を覆うような中傷が寄せられていて驚く。

「沖縄のどこを掘っても遺骨が出てくる。なんの工事もやるなというのか」「沖縄空港の工事にも反対しろよ」「お前が埋め立てられろ」「戦没者は骨土になってもまた県民を守っているのだ」等々。「戦没者を反対運動に利用するな」という訳のわからぬ意見もある。

 2016年に戦没者遺骨収集推進法ができた。今回の申請はこの法律に抵触する可能性もある。いまだ2000柱を超える遺骨が沖縄に眠っている。「沖縄のどこを掘っても遺骨が出てくる」のは、それだけ広範囲の地上戦が行われたからではないか。

 本土決戦を引き延ばすために捨て石にされた沖縄の悲惨、そしてその後の基地問題を押し付けられた住民の気持ちに、なぜ思いを馳せないのか。

 もしネトウヨの諸君が日本を愛すると言うなら、1人でも多くの遺骨が弔われ家族のもとに帰ることを願うのが真の愛国なのではないのか。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  2. 2

    高市政権の物価高対策はもう“手遅れ”…日銀「12月利上げ」でも円安・インフレ抑制は望み薄

  3. 3

    元日本代表主将DF吉田麻也に来季J1復帰の長崎移籍説!出場機会確保で2026年W杯参戦の青写真

  4. 4

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  5. 5

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 7

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 8

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾