著者のコラム一覧
吉田隆記者、ジャーナリスト

1984年に写真週刊誌「FRIDAY」の創刊準備メンバーとして専属記者契約を結ぶ。87年の大韓航空機爆破事件では、犯人の金賢姫たちが隠れていたブダペストのアジトを特定、世界的に話題となる。初代「張り込み班チーフ」として、みのもんたや落合博満の不倫現場、市川染五郎(現・松本幸四郎)や石原慎太郎の隠し子、小渕恵三首相のドコモ株疑惑などジャンルを問わずスクープ記者として活躍。

<128>野崎幸助さんの「いごん」に使われた紙、インク、封筒をたどる

公開日: 更新日:

 野崎幸助さんが書いたとされる「いごん」の真贋について、私は筆跡鑑定以外のアプローチも試みた。

 まずは「いごん」が書かれたA4の用紙が何年ごろに製造されたのか年代測定ができないか、製紙会社の知人に聞いてみた。

「それが特殊な紙ならできないこともないですが、量販している紙のようなので、まず不可能です」

 遺言は平成25(2013)年2月に書かれたことになっているから、用紙がそれ以降に製造されたという証拠があればいいのにと思ったのだが、このルートはあっさりと塞がれてしまった。書かれていた赤いサインペンも製造月日が分からず、たどることはできなかった。

 次に目をつけたのは、「いごん」が入っていたとされる野崎さんの会社「アプリコ」の封筒である。家裁に「いごん」を持ち込んだMが自宅に送られてきたとして提出したもので、私はそのコピーを遺族から見せてもらっていた。表には宛先であるMの住所が印刷され、消印などは料金後納になっているため記されていない。Mが家裁に提出した書類によると、平成25年の2月に送られてきて封を開けると遺書が入っていたのでドン・ファンに電話をすると「保管しておいてくれ」と言われた、と書かれている。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  2. 2

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  3. 3

    どこよりも早い2026年国内女子ゴルフ大予想 女王候補5人の前に立ちはだかるのはこの選手

  4. 4

    「五十年目の俺たちの旅」最新映画が公開 “オメダ“役の田中健を直撃 「これで終わってもいいと思えるくらいの作品」

  5. 5

    「M-1グランプリ2025」超ダークホースの「たくろう」が初の決勝進出で圧勝したワケ

  1. 6

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  2. 7

    福原愛が再婚&オメデタも世論は冷ややか…再燃する「W不倫疑惑」と略奪愛報道の“後始末”

  3. 8

    早大が全国高校駅伝「花の1区」逸材乱獲 日本人最高記録を大幅更新の増子陽太まで

  4. 9

    匂わせか、偶然か…Travis Japan松田元太と前田敦子の《お揃い》疑惑にファンがザワつく微妙なワケ

  5. 10

    官邸幹部「核保有」発言不問の不気味な“魂胆” 高市政権の姑息な軍国化は年明けに暴走する