「南の島」「座らない」「催眠術」 高倉健さん没後10年…数々の“不器用伝説”の真相に迫る

公開日: 更新日:

 11月10日、没後10年を迎えた高倉健映画やCMのイメージから“不器用、寡黙、孤高の人”といった印象が強いスターだが、その伝説はどこまで本当なのだろうか。「鉄道員(ぽっぽや)」(1999年)や「ホタル」(2001年)の現場に密着し、その後も彼に取材してきた私の経験から伝説の真相に迫ってみよう。

 高倉健の伝説に「映画の初日舞台挨拶に、姿を現さない」というのがある。「鉄道員」のプロデューサーを務め、「新・網走番外地」シリーズ(1968~72年)などの製作担当や「ゴルゴ13」(1973年)、「新幹線大爆破」(1975年)もプロデュースした故・坂上順から聞いた話だが、これは本当。坂上によれば、「新幹線大爆破」の初日に渋谷東映で行われた舞台挨拶に、無理を言って高倉健に来てもらったら、お客の入りが悪くて、「健さんには本当に申し訳ないことをした」と思ったという。以来、高倉健はどの主演映画でも初日舞台挨拶に出席したことはなかった。「新幹線大爆破」は、別の役をオファーされたのに高倉が自ら買って出て新幹線に爆弾を仕掛ける犯人を演じた作品で、そのアンチヒーロー的なキャラクターに手ごたえを感じていたので、初日のお客の入りが気になったのだろう。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    映画「国宝」ブームに水を差す歌舞伎界の醜聞…人間国宝の孫が“極秘妻”に凄絶DV

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(22)撮影した女性500人のうち450人と関係を持ったのは本当ですか?「それは…」

  3. 3

    輸入米3万トン前倒し入札にコメ農家から悲鳴…新米の時期とモロかぶり米価下落の恐れ

  4. 4

    くら寿司への迷惑行為 16歳少年の“悪ふざけ”が招くとてつもない代償

  5. 5

    “やらかし俳優”吉沢亮にはやはりプロの底力あり 映画「国宝」の演技一発で挽回

  1. 6

    参院選で公明党候補“全員落選”危機の衝撃!「公明新聞」異例すぎる選挙分析の読み解き方

  2. 7

    「愛子天皇待望論」を引き出す内親王のカリスマ性…皇室史に詳しい宗教学者・島田裕巳氏が分析

  3. 8

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  4. 9

    松岡&城島の謝罪で乗り切り? 国分太一コンプラ違反「説明責任」放棄と「核心に触れない」メディアを識者バッサリ

  5. 10

    慶大医学部を辞退して東大理Ⅰに進んだ菊川怜の受け身な半生…高校は国内最難関の桜蔭卒