(2)移植による「拒絶反応」の問題も解決されつつある

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 前回、加齢黄斑変性へのiPS細胞から作った「網膜色素上皮(RPE)」移植を紹介しましたが、それ以外にも「視細胞」を再生し、移植する研究も進んでいます。

 視細胞は網膜にある光を感じる細胞で、物を見る基本となる細胞です。研究は失われた視細胞そのものを再生し、網膜に移植して補うことで視力の回復を目指すというものです。視細胞が徐々に脱落してついには失明にいたる「網膜色素変性」という病気があります。遺伝性の難病で患者は2万~3万人と推定されており、国の指定難病になっています。症状は暗いところで物が見えにくくなる(夜盲)、視野が狭くなり、次第に視力が低下するなどで、数十年かけて少しずつ進行します。

 日本人の視覚障害原因の2位(厚労省調査、2019年度)ですが、これまで有効な治療方法がありませんでした。

 この難病に視細胞を移植する臨床研究が進んでいるのです。すでに動物実験で視力回復が確認されており、将来、人間でも失われた視細胞を補充して失明を防ぐこともできそうです。

 なお、網膜色素変性治療では、20年に世界初となるiPS細胞由来視細胞を含む網膜オルガノイド(iPS細胞で作成した層構造の網膜様組織)を移植する手術が、神戸アイセンターで実施され成功しています。

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