(1)1981年春、東京赤坂の豪勢なマンションでカリスマ本人を目の前にした
今年、生誕90年を迎えた大ヒットメーカーの漫画原作者・梶原一騎。その実弟で存在感を示した真樹日佐夫、そして「空手バカ一代」の主人公であり、極真空手を創設した大山倍達──3者は、作品を通じ、一言では言い尽くせない深い関係性を築いていた。その愛と反目をノンフィクション作家の本橋信宏氏が解き明かす。
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1981年早春。
赤坂某所、フリーランスの物書き稼業数カ月目の私は、池田草兵という手だれのルポライターに連れられて、豪勢なマンションの一室を訪れようとしていた。
防音がしっかりしているために、都心の雑音が一切入ってこない。耳底の鼓動が大きくなる。分厚いドアが開き、スタッフが中に招き入れた。
応接ソファに身を任せているのは、間違いなくあの人物だった。
梶原一騎!


















