気分は「バサラ大名」? 現代に蘇る闘茶を体験してみた
「闘茶」とは、鎌倉時代から室町時代にかけて大流行した賭け事だ。茶の味を飲み当てて勝敗を競うもの。
「バサラ大名」と呼ばれた派手好きの武士たちがあまりにも熱中したため、景品として高価な美術品や道具、さらには土地などの莫大な資産が賭けられるようになった。果ては、破産して自殺する者まで出てきて、見かねた室町幕府が闘茶の禁止令を出し、やがてギャンブルとしての闘茶は廃れていった。
しかし最近になって、この闘茶を現代によみがえらせようとする動きが出てきたのだ。仕掛け人は現在30歳の若手茶人、武井宗道さん。2017年から闘茶会の活動を開始し、去る2月9日に3度目が開催された。さっそく会場である東京・門前仲町の禅寺、陽岳寺へ。寺の本堂に入ると、菩薩像の前に参加者20人分の茶席がずらりと並び、ただならぬ雰囲気を醸し出している。