著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

指の動きが語る脳の衰え…手指機能と認知機能の関連性の研究報告

公開日: 更新日:

 アルツハイマー病は、軽度の記憶障害から始まり、時間をかけて認知機能が低下します。近年の研究では、認知機能の低下が現れる前に、運動機能の低下を認めることが報告されています。特に、手指の細かい動きや精密さの低下は、アルツハイマー病の発症を予測する兆候である可能性も指摘されていました。そのような中、手指機能と認知機能の関連性を検討した研究論文が、神経科学の国際誌に2025年3月9日付で掲載されました。

 この研究では、国立長寿医療研究センターを受診した65歳以上のアルツハイマー病患者163人(平均80歳)が対象となりました。このうち、軽度アルツハイマー病患者が64人、中等度アルツハイマー病患者が99人でした。

 被験者は、両手交互タッピングを行うよう指示され、タップ数や平均タッピング間隔などを、軽度アルツハイマー病患者と中等度アルツハイマー病患者で比較されました。両手交互タッピングとは、左右の手の親指と人さし指を、交互に開閉する動作を繰り返すもので、15秒の間にできるだけ速く指を動かすよう指示されています。

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