石破首相の外遊以上に自民党内で注目浴びる岸田前首相の外遊…東南アジアの巨大利権を独り占め
東南アジア歴訪を終えた石破茂首相が30日、帰国した。国内では不人気の石破だが、28日に行われたベトナムのファム・ミン・チン首相との会談では、脱炭素事業に最大200億ドル、日本円にして2兆9000億円もの投資を約束して現地の歓心を買った。もっとも永田町的注目度からすれば、石破と入れ違いに3日からインドネシア・マレーシアを訪問する岸田文雄前首相に軍配が上がる。
岸田は首相特使としての外遊だが、目的は自らが首相時代に推進した“アジア・ゼロエミッション共同体”(AZEC)の具体化に向けた環境整備だ。
AZECを端的にいえば、日本の脱炭素・再生エネルギー技術と巨額投資で東南アジアの脱炭素化を推進するのがお題目。岸田が首相時代の昨年行われたAZECの首脳会合でぶち上げたベトナムの洋上風力発電事業や火力発電所の脱炭素化などの巨大プロジェクトのメドが立ち、いよいよ本格的に動き出すわけだ。
「岸田首相は二階(俊博元幹事長)が引退、菅(義偉元首相)が病魔に侵され身動きが取れない状況の中、これまで彼らが握っていた東南アジアの巨大利権を手中に収め、政治家として絶頂期を迎えつつあります」とは全国紙デスク。