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武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

錦織圭ツアー通算450勝にこれだけの価値…史上最強の「3強時代」にこの記録を刻み込んだ

公開日: 更新日:

 錦織圭(35)がマドリード・オープン1回戦でツアー通算450勝を達成した。アジア出身選手では初、現役選手で8人目、快挙と言っていいだろう。

 初勝利は2007年のインディアナポリス大会で、18歳になった翌年のデルレイビーチでツアー初優勝を飾った。19年のブリスベン国際まで通算12回ツアー優勝してきたが、450勝の価値はそれが達成された期間にこそある。

 フェデラーがウィンブルドンを支配し始めたのが03年、ナダルが全仏で無敵の進軍を開始したのが05年、追ってジョコビッチが駆け上がってきたのが08年の全豪……錦織はテニス史上最強の“3強時代”にこの記録を刻み込んだ。その間にはフェデラーに3勝、ナダルとジョコビッチにそれぞれ2勝。ジョコビッチを倒してグランドスラム決勝に進んだ14年の全米に驚き、ナダルを退けて日本にメダルを持ち帰ったリオ五輪の3位決定戦も、ファンの目に焼き付いているだろう。

 その頃、理想の体形は185センチといわれていた。通算450勝の現役選手では、ジョコビッチの188センチ(体重は77キロ)を除き軒並み190センチ超え。シナーやアルカラスを軸に展開する現在は195センチが当たり前だ。身長178センチ、体重73キロの軽量級は故障と戦いながら修羅場をくぐり抜けてきた。

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