与野党ドタバタで未遂に…高市早苗氏の国会“破壊”計画
臨時国会の論戦は予期せぬ波乱で幕開けとなった――。29日の衆院本会議直前に湧き起こった、高市早苗・議院運営委員長の国会改革“私案”を巡るひと悶着。高市氏が委員長として公表していた国会改革案に野党が猛反発し、午後1時開会の本会議は45分遅れでスタートした。実は、この与野党攻防は、国会の“命運”を決めるドタバタ劇だったのである。
■まともな民主主義国家ではあり得ない越権行為
問題となったのは、高市氏が作成した「議院運営委員長として実現を目指す事柄」という一枚の“改革”私案だ。先週25日、高市氏が超党派議連「『平成のうちに』衆議院改革実現会議」のメンバーらと会談した際に、この私案を公表。野党側は、「野党の議論封じ」「職権を逸脱する行為」などと反発していた。
高市氏の私案の中には、「コスト削減」や「審議の充実」「議員立法の増加」など、耳当たりのいい文言がちりばめられ、一見すると、マトモなことを主張しているようにみえる。いったい、何が問題なのか。
「大前提として、高市さんは、議会の健全な運営を担う議運委員長です。いわば、法案に賛成か反対かを協議する場の行司役。その肩書を持つ人が、名前と日付まで入れた国会改革案を勝手に公表するのは、越権行為ですよ。いわば、行司役が自分で勝手にルールを決めて相撲を取っているような感じですね」(野党国対関係者)