畠山理仁
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畠山理仁フリーランスライター

1973年、愛知県生まれ。早大一文在学中の93年から雑誌を中心に取材・執筆活動を開始。関心テーマは政治家と選挙。2017年に著書「黙殺 報じられない“無頼系独立候補”たちの戦い」(集英社)で第15回開高健ノンフィクション賞を受賞。

現職が任期残しアッサリ辞職 ジバン軽視の「現金」な理由

公開日: 更新日:

 日本で政治家になるにはジバン(地盤)、カンバン(看板)、カバン(鞄)の「三バン」が重要だと言われる。

 しかし、NHKから国民を守る党(N国)の候補たちは、簡単に「ジバン」を変える。資金を意味する「カバン」も供託金とチラシ代以外はほぼ使わない。「NHK」というブランドを内包する「カンバン」の威力が絶大なのだ。

 N国が「ジバン」を軽視しているのは、選挙戦略を見れば分かる。代表を務める立花孝志氏(51)自身、次々と地盤を変えているからだ。

 立花氏がN国をつくったのは2013年6月。最初の選挙は同年9月の大阪府摂津市議選で、引っ越しは選挙の3カ月前だった(317票で落選)。14年2月23日の東京都町田市議選も3カ月前に引っ越し。これも1589票で落選。3度目の選挙が15年4月26日の千葉県船橋市議選だ。

「党の人間が14年11月の松戸市議選に立候補し、結構いい票を取った。僕なら事前の政治活動をすれば、いけると思ったんです」(立花氏)

 この時は選挙5カ月前に船橋市に転居。事前の政治活動も行い、2622.939票で初当選を果たした。この落下傘での成功体験がN国の選挙戦略の背骨になっている。

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