「リベンジ 巨大外資銀行」高杉良著
2007年夏、米国のサブプライムローン問題が日増しに深刻化。そんなある日、米国製薬業界最大手ウェストン社の日本法人社長・西田は、市場が機能しなくなる可能性を想定して、邦銀「光陵JFG」から100億円の融資枠を確保。さらにリーマン・ブラザーズが倒れると、500億円の融資を光陵に要請し、米国本社の資金繰り悪化に備える。
その手腕を見込まれ、光陵の頭取に引き抜かれた西田は、米政府から要請された全米第2位の投資銀行ダイヤモンド・ブラザーズへの出資交渉を任される。ダイヤモンドのCEOランリネイとナンバー2のサイクスは、西田にとって因縁の相手だった。
投資銀行の暴走から破綻までの顛末をドラマチックに描く経済小説。
(講談社 660円+税)