メンバーの確執が表面化したチェッカーズ クロベエの死

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 その頃、クロベエはトラック運転手として生計を立てていた。「食べるために何か仕事をしなくちゃならない」と言うクロベエに対して、元メンバーの鶴久政治は「トラックの運転手がいいんじゃない?」と勧めたという。

 募集広告を見て運送会社の正社員として採用され、元チェッカーズということを冷やかす同僚もいる中、お菓子の配達などで働いていた。「大型免許を取得して自分のトラックを持ちたい」とも語るほど、芸能界から離れた生活だった。

 だが、その後、徐々に芸能活動を再開する。02年ごろからバンド「WILD―G」に所属、さらに元メンバーの武内享、大土井裕二、藤井尚之らのバンド「アブラーズ」にも参加し、本格復帰に向け準備を進めていた。

 そんな時期の03年8月に舌がんが判明する。以降、入退院を繰り返すようになった。それでもクロベエは病を押してステージに立っていた。ライブハウスの関係者は「最近はちょっと痩せたかなあ」と思ったという。病室では母親に「ぼく、舌溶けてるから」と冗談を言ったりもした。

 04年7月にはアブラーズのライブに病室から駆けつけたが、演奏に参加したのは1曲だけ。これが最後のステージとなり、8月17日、安らかに息を引き取った。

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