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中村竜太郎ジャーナリスト

1964年生まれ。大学卒業後、会社員を経て、95年から週刊文春で勤務。政治から芸能まで幅広いニュースを担当し、「NHKプロデューサー巨額横領事件」(04年)、「シャブ&ASKA」(14年)など数々のスクープを飛ばす。「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」では歴代最多、3度の大賞を受賞。2014年末に独立し、現在は月刊文藝春秋などで執筆中。フジテレビ「みんなのニュース」のレギュラーコメンテーター。

<第1回>一本の“盗撮ビデオ”から始まった震撼の大スクープ

公開日: 更新日:

 一服すると落ち着いたのか、ASKAはソファの背もたれに深く体を預け、足を大きく開いて座りなおした。その姿勢のまま目を閉じ、まるで霊的な気体を吐くように口をゆるませ、恍惚の表情を浮かべた。その後、ひとりうなずき、またパイプをあぶり、吸引し、恍惚の表情を見せる。何度かその繰り返しを続けていたが、時おり開けた目はうつろだった。

 途中、ビニール袋を渡した男が北海道なまりでこうASKAに語りかけた。

あのさあ、もうそろそろ、いいんでないかい。シャブはもうやめたほうがいいっしょ。体ほんとに、ボロボロになっちゃうよ」

 しかし、ASKAは無言でうなずくだけで、放心状態のように見える。時間も止まってしまったかのような、陶酔しきったASKAの姿がそこにはあった──。

【連載】スクープドッグ咆哮記「ASKA」編

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