冬の寒さ対策が健康を守る【住宅】室温は18度以上を意識して窓対策を万全に
国交省の調査によると、冬の居間室温が18度未満の住宅では、LDL(悪玉)コレステロール値が1.6倍高くなり、心電図の異常所見も1.9倍増えることがわかっている。また、英国の研究では、12度以下になると血圧上昇や心血管疾患のリスクが高まるとされている。WHO(世界保健機関)も冬の最低室内温度は「18度以上」を強く勧告している。
ほかにも、慶応大の伊香賀俊治名誉教授らの調査によると、断熱性能が低い住宅では、高断熱のモデル住宅よりも、起床時の最高血圧が6㎜Hg高いという結果が出ている。さらに、断熱性能の低い家から高い家に転居した人を対象にした調査では、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、高血圧、関節炎、肺炎、糖尿病、心疾患の有病率に顕著な改善が見られたという。
心臓トラブルやアレルギー性疾患を抱えている人をはじめ、生活習慣病を指摘されている人や身体機能が低下している高齢者は、暖かい住居で生活することが健康を守ることにつながるのだ。
順天堂大学医学部特任教授で心臓血管外科医の天野篤氏はこう言う。


















