【傘寿特別対談】辛口サッカー解説者 セルジオ越後×辛口ジャーナリスト・評論家 佐高信

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 1945年生まれ、傘寿を迎えたセルジオ越後氏と佐高信氏。辛口を身上に生きてきた2人の舌鋒はいまも衰えない。W杯、日本社会、企業と地域──サッカーを鏡に、日本の現在地を一刀両断!

  ◇  ◇  ◇

佐高 まずはサッカーの話から。来年(2026年)はW杯ですね。10月の国際親善試合では、日本が歴史上初めてブラジルを打ち破りました。

セルジオ 勝ったね。でも正直言うと、あれを「歴史的勝利」って騒ぐのは違う。100回やれば1回くらいは負ける。ブラジルは横綱なんだから。横綱に一度勝ったからって、番付が変わるわけじゃない。

佐高 日本は勝った瞬間に安心して、負けたら誰かを叩きますよね。その間の議論がない。これは、教育の問題でしょうか?答えだけ教えて、考え方を教えてない。だから勝っても負けても、感情だけが先に立つ。

セルジオ 日本に来て“従う教育”の国なんだと思いました。上司に従う、会社に従う、監督に従う。会社では何も言えない。だから、新橋の焼き鳥屋に行くと愚痴っているサラリーマンばかり。単一民族だからか、議論がない。

佐高 それはメディアにも同じことが言えますよね。サッカー報道でいうと大企業がクラブのスポンサーになっている。企業プロスポーツなんですね。大企業はメディアにとっても広告主であり命綱。誰も本当のことを言えない、従うしかないんですね。例えばトヨタ系のチームを厳しく書けば、営業から止められてしまう。マスコミは人質を取られている。

セルジオ だから、日本ではスポーツ評論家が育たない。褒める人はいても、批評する人がいない。僕が「辛口」と言われるのは、言う人がほかにいないからですよ。

佐高 似たもの同士ですね(笑)。同じ光景を、政治でも経済でも嫌というほど見てきました。私はセルジオさんの言葉を「辛口」ではなく、「責任感」だと思っています。

セルジオ 母親が子どもを叱るのと同じ。教育です。好かれる仕事じゃないけど、言わないと育たない。

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