<7>事務所に使われるのが芸人 搾取されたとしてもいい商売

公開日: 更新日:

 ゲンキンなものである。

「コマーシャルで顔が売れて、ギャラのいい仕事が増え始めると、事務所の社長が言うわけ。『これまでは歩合制だったけど、月給制のほうが生活が安定するんじゃないの』って。そう言われると、収入が少ない月があって苦労してきたから、そのほうがいいかなと月給制にしたの。とたんに忙しくなって、やたらと仕事に行かされる。労働時間は増えても月給は変わらない。ただ、それが芸能界で、プロダクションにいいようにされるのが芸人なんですよ」

 決して恨まず、笑ってすませてしまうのがマギーのいいところだ。

「搾取されたとしても、芸人というのはいい商売だと思いますよ。地方に行くと、『遠いところを来てくださってありがとうございます』ってお礼を言われるんだもの。こっちはお金をもらう方なのにね。ありがたいことです」

 マギーは売れっ子になっても感謝の気持ちを忘れない。 =つづく

(聞き手・吉川潮)

▽本名・野澤司郎。1946(昭和21)年3月17日生まれ。茨城県下館町(現・筑西市)出身。17歳で上京。20歳からプロのマジシャンとして活動開始。現在はマギー一門の領袖として多くの弟子を抱える。日本奇術協会相談役。 

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  5. 5

    巨人正捕手は岸田を筆頭に、甲斐と山瀬が争う構図…ほぼ“出番消失”小林誠司&大城卓三の末路

  1. 6

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  2. 7

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    「ばけばけ」苦戦は佐藤浩市の息子で3世俳優・寛一郎のパンチ力不足が一因