てれびのスキマ 戸部田誠
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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

好きなことで生きていくため松下洸平が無くさない矜持

公開日: 更新日:

「当時のレコード会社の人と話し合って、『キミ、絵が描けるんだから、歌を歌いながら一緒に絵も描いちゃいなよ』って」(松下洸平/TBS「櫻井・有吉THE夜会」3月25日放送)

 2019年秋開始の朝ドラ「スカーレット」(NHK)で、ヒロインの恋人・十代田八郎役を演じ「八郎沼」なる言葉ができるほど人気を呼び、32歳で大ブレーク。その後は立て続けにテレビドラマに出演。今年1月からは「ぐるぐるナインティナイン」(日本テレビ)の人気コーナー「ゴチになります!」のレギュラーにも抜擢された。

 そんな松下洸平(34)は実はもともと歌手としてデビューした。だが、ただ歌を歌うだけではパンチがないということで、スタッフから言われたことを明かした言葉を今週は取り上げたい。

 ステージの後方に大きなキャンバスを用意しておき、1コーラスを歌い終えるとマイクを筆に持ち替える。間奏中にその曲に合わせたイメージの油絵をその場で一気に描き上げ、2番が始まると、またマイクを持って歌い出す。名付けて「ペインティング・シンガー・ソングライター」。松下は当時を「なかなか、ちょっとしんどかった」と述懐する。

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