著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学元教授、医事評論家

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

(3)画像診断は専門医とのコラボで精度が飛躍的に向上

公開日: 更新日:

 AIによる医療診断の実力はどのくらいでしょうか。

 生成AIが出てくる以前から、機械学習による画像認識AIの研究が進んでいました。当然、医用画像への応用も試みられ、改良が行われてきました。レントゲン写真、CT、MRI、超音波診断などに使えるAIが実用化され、すでに医療現場で使われ始めています。

 AIによる画像診断の精度に関する研究は、世界中で活発に行われています。診断精度は、感度と特異度という2つの数値によって評価されます。感度とは「病気の人を正しく陽性と判定する確率」、特異度は「病気でない人を正しく陰性と判定する確率」です。つまり感度が高いと見落としが減り、特異度が高いと健康な人を間違って病気と言ってしまうリスクが減るわけです。

 いまの画像診断AIの多くは、画像の種類や臓器にもよりますが、感度が約80~90%、特異度が約70~80%程度です。人間の専門医と比べると、感度は同等かやや高く、特異度がやや低いと評価されています。ネット上には「AIは人間の医師より優秀」といった書き込みが見受けられます。たしかにAIは専門外や経験の少ない若い医師よりは優秀ですが、放射線科の専門医とほぼ互角といったところです。

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