高齢患者を悩ますスマホの壁…「電話に出られない」が命取り
高齢の患者さんと接する中で、特に対応が難しくなっていると感じるのが、患者さんが持つスマートフォン(スマホ)の扱いです。
これまでは、自宅の固定電話を利用している方や、携帯電話を持っていても通話機能が中心の「ガラケー(ガラパゴス携帯)」を使っている方がほとんどでした。しかし今、高齢者のスマホ所持率は急速に高まっています。
一方で、スマホの操作に慣れていない高齢者も少なくありません。そのため、クリニックとの連絡や診療の調整に支障を来すケースが珍しくなくなっています。「電話だけが使える、ごくシンプルな携帯電話があれば」と思うこともしばしば。患者さんとクリニックとの密な連携が欠かせない在宅医療では、「スマホ問題」は決して見過ごせない課題なのです。
そんなことを実感した患者さんがいました。左大腿骨骨折で人工股関節が入っている80代後半の独居男性です。風邪とぎっくり腰が重なり、しばらく動けない状態になっていました。
入院中に介護保険の更新が行われ、それまでの「要介護」が「要支援」へと変更されました。結果、地域の高齢者相談支援センターへ引き継がれ、担当のケアアドバイザー(CA)が自宅を訪問することになりました。


















