物価高ニッポン(3)次世代の政治家を育てる…若手世代の経営者らによるシンクタンクの本気度「政府破綻」一般財団法人ネクストジャパン・イニシアティブ著

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 いきなりのインフレで家計は火の車。しかし世間にはインフレ歓迎の議論もある。

  ◇  ◇  ◇

「政府破綻」一般財団法人ネクストジャパン・イニシアティブ著

 劇的な書名に耳慣れない著者名。ググってみると40代の若手経営者を中心に、次世代の政治家を育てるための「令和政経義塾」を運営する組織だという。

 まさに次世代ニッポン(ネクストジャパン)を主導する(イニシアティブ)若手世代の集まり、というわけだ。設立は2年前。朝日新聞の元主筆ら知米派の知識人たちをアドバイザーに置き、「長期的視野」と「全体最適解を志向」する目を育てる独立系シンクタンクだという。その勉強会の最初の成果が本書というわけだ。

 米中対立とデカップリング、AIの台頭、そして政治的にはポピュリズムが猛威をふるう。格差は拡大し、公的インフラは老朽化、未来への悲観主義は高まるばかりだ。これを実質的な「政府破綻」と定義した上で、単なる行政改革を超えた「政府を新たにつくる」ための第一歩と称する。特に本書後半では安全保障問題に焦点を当て、ただ防衛装備を充実させるという「量」の発想ではなく、防衛の前線と銃後における開発・生産能力の円滑な仕組みを整えて継戦能力を高度に維持することが肝心と説く。生硬な言い回しが目立つものの、まずは本気度を見守るべきか。

(新潮社 1210円)

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