(38)植物公園で昼寝酒
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散歩の途中で飲む、ときに遠足気分で遠出をして、やはり飲む。そういう酒は、還暦を越えてもなお、気分を浮き立たせてくれる。
同じように、慣れ親しんだ近場での屋外酒でも格別な気分が味わえる。東京・三鷹生まれ、三鷹育ちの私にとっては、井の頭公園や深大寺は、幼い頃から親しんだ場所で、今もふらりと出かけたくなる。
深大寺は大きな寺ではないが、関東屈指の古刹といわれる。国分寺崖線に連なる湧き水の里だったから、寺の周辺にはその昔、湧き水があった。その水を用いて蕎麦を打ったので、今も蕎麦屋が多い。私が子供の頃は池があって、釣堀に利用していた。育った家からは2キロほどだったから、よく父と兄と連れ立って徒歩で出かけたものだ。
今、この界隈はずいぶん人気が出て人がやたらと多いが、寺を取り囲む木立には古木も多く、梅雨時は緑がいっそう濃く見えて風情がある。
隣接する神代植物公園は四季折々、いつ行っても飽きることのない公園で、中央に大きな芝生の広場がある。売店では缶ビールなども売っている。私はここの芝生でビールを飲みながら馬券の検討をするのが好きだ。
靴を脱ぎ、靴下も脱ぎ、芝生の感触を素足で楽しみながら、競馬新聞を眺めては下手な馬券の検討をし、ビールを飲み、持参したポケット瓶のウイスキーを飲む。あるいは缶酎ハイを飲む。実に愉快だ。















