著者のコラム一覧
荒井宏幸クイーンズ・アイ・クリニック院長

クイーンズ・アイ・クリニック院長。医学博士・眼科専門医。医療法人社団ライト理事長。みなとみらいアイクリニック主任執刀医。防衛医科大学校非常勤講師。

眼瞼下垂症の切らない治療(1)1日1回点眼でまぶたアップが8時間持続

公開日: 更新日:

「アップニーク」という点眼薬をご存じですか。これは、軽度から中等度の眼瞼下垂症の患者さんに用いられる治療薬です。 眼瞼下垂症とは、上まぶたがだんだんと下がってきて、目を大きく開けない症状のこと。先天性はまれで、後天性の原因は加齢とハードコンタクトレンズの長期装用が多いです。視野狭窄、慢性的な頭痛や肩凝り、「目が小さく見える」といった容貌の変化などを招きます。

 治療といえば手術が中心でしたが、点眼薬で治療ができるアップニーク(=製品名。一般名は「オキシメタゾリン塩酸塩」)が2026年5月15日から日本で初めて、後天性の眼瞼下垂症の患者さんに処方できるようになりました。1日1回点眼することで、上まぶたの開きが1~2ミリ程度改善されます。私の写真でその変化を見ていただければわかるのではないでしょうか。かなり「まぶたが上がっている」という印象を持たれるのではないかと思います。

 仕組みはこうなっています。上まぶたを引き上げる役割を担う「筋」のひとつに「ミュラー筋」があります。眼瞼下垂症は加齢などでミュラー筋が伸びてたるんでいる状態。アップニークに含まれる成分オキシメタゾリン塩酸塩にはミュラー筋を収縮させる効果があり、点眼することで伸びたミュラー筋が収縮し、上まぶたが引き上がるのです。

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