てれびのスキマ 戸部田誠
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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

後輩と同じ目線で若々しさを保つ 太田光は「一番のバカ」

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 そして普通、大御所なら年齢もキャリアもはるかに下の霜降り明星と名前を並べた番組はやらないのではないか、と続ける。思えば、爆笑問題は事務所独立問題で一度つまずいたこともあり、若い頃から「GAHAHAキング 爆笑王決定戦」(テレビ朝日)や「ボキャブラ天国」(フジテレビ)などで常に一回り下の世代と並んで戦ってきた。決して「ファミリー」の長のような立場になったりもしない。

 以前、鬼越トマホークには「誰もおまえのことを尊敬してねえからな!」と言われたそうだが、本当にありがたいと太田はこう言う。

「先輩になってきちゃうとやっぱり尊敬されちゃうじゃない? そうするとボケにくくなっちゃうと思うんだよね。俺はボケたいだけの人だから、ツッコんでほしい。遠慮されるのが一番嫌」(「ヤフー「Yahoo!ニュース特集」20年4月12日)

 だから、楽屋からヒドいことを言ったり、モデルガンで脅かしたりして、壁を取り除こうとしているのだ。

「やっぱり俺は大人げないんですよね。どんなに年下であろうがなんだろうが、芸人が集まったときに、そこで一番バカの役をやりたい」(「Quick Japan」=前出)

 そんな大人げなさで後輩たちと同じ目線のまま、太田は若々しさを保っていられるのだ。

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