読んでひんやり!夏のホラー文庫本特集(3)“事故物件住みます芸人”の異界への旅「異界探訪記 恐い旅」松原タニシ著

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 当たり前の日常生活のなか、少し刺激が欲しくなったら、人知を超えた世界を描くホラー本はいかが? 今回は、家族問題に介入する正体不明の男、物件探し中に遭遇する恐怖などの切り口から、異世界への扉を開けるホラー文庫本をご紹介!

  ◇  ◇  ◇

「異界探訪記 恐い旅」松原タニシ著

 本書執筆当時、6年間で計7軒の事故物件に住み(2026年現在計25軒、13年目に記録更新中)、そこで起きた怪奇現象を語る「事故物件住みます芸人」として活躍していた著者。事故物件に住めるなら、怖い場所にも行けるのでは……という思いから、異界に出かけるようになった。

 本書は、そんな著者が16年7月から18年4月までの異界巡りの記録を改訂し、18年8月以降の旅の記録を増補したもの。富士の樹海で一泊したり、沖縄のユタの修行場に行ったり、事故で全線廃止された三重の旧総谷トンネルで生配信中におばさんの話し声をキャッチしたりと、好奇心の赴くまま体当たりで潜入したのは計157カ所。

 実家の兵庫に戻った舞子墓園編では、著者の父が定年退職後に僧侶になったことも明かされており、著者の原点も垣間見える。 (二見書房 990円)

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