『愛こそはすべて(オール・ユー・ニード・イズ・ラヴ)』神聖かつ高尚と奉られすぎな人を食ったコミックソング
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アルバム『マジカル・ミステリー・ツアー』(1967年11月27日)④
■『愛こそはすべて』(オール・ユー・ニード・イズ・ラヴ)』
『ストロベリー・フィールズ・フォーエバー』と並んで、1967年のビートルズを代表する曲だろう。
イギリスBBCが音頭を取って、5大陸.14カ国の放送局が参加。イギリス時間の同年6月25日に、全24カ国に向けて放送された世界初の多元衛星中継テレビ番組『アワ・ワールド』で披露された曲として知られる。
代表曲となったのには、実に分かりやすく、シンプルなタイトルの力が大きいだろう。
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「オール・ユー・ニード・イズ・ラヴ」=「あなたが必要としているすべては愛である」=「愛こそはすべて」。ここでは邦題も完璧である。
ただ、そんな立て付けの力もあって、神聖かつ高尚な歌だと捉えられすぎているように思う。
久々にゴーマンかますと、『愛こそはすべて』はコミックソングだと思う。
まずフランス国歌「ラ・マルセイエーズ」から始まるのが、いきなり大げさである。
ジョンによる歌い出しの歌詞は「ちょっと何言ってるか分からない」。「出来ないことは出来ない」なのか、「出来ることはすべてやってきた」なのか、翻訳には2つの説があるというではないか。
また、そのパートは、4拍子+3拍子の7拍子という妙なリズムになっていて、人を食ったよう。
エンディングでは、グレン・ミラー楽団の『イン・ザ・ムード』やイングランド民謡『グリーンスリーブス』、さらに自身の『シー・ラヴズ・ユー』までワラワラ出てくる。
世界に向けて放送された映像は、私も若い頃に見て、結構感動したものだが、今見ると、コント的というか、バカ騒ぎという感じで、少なくとも神聖で高尚なものだとは思えない。
という意味で「コミックソング」なのだ。でも逆にいえば、そんな曲が、タイトルの妙もあり、かつ時代のムードをギュッとつかんで、ビートルズの代表曲の一つにのぼりつめたのだから、痛快と言えば痛快、ビートルズ的と言えばビートルズ的である。
最後に、満を持して「ラトルズ」の話をしたい。70年代後半に活躍(?)したビートルズのパロディーバンドなのだが、彼らの代表作であるテレビ映画のタイトルが、この曲の見事なパロディーとなっている――『オール・ユー・ニード・イズ・キャッシュ』。
そしてここでも邦題ががんばる──『4人もアイドル!』。
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