金メダリストのCM起用はイメージダウンに? 広告業界が嘆く「五輪ブランド」終わりの始まり

公開日: 更新日:

 東京五輪でのメダルラッシュで支持率回復をと狙ったスガ内閣の思惑外れと同様、広告業界もメダリストでひと儲けとはいかず、頭を抱えているようだ。ある大手代理店出身の広告プロデューサーが言う。

「日本人選手の活躍は素晴らしかったけど、感染した人のことを考えると、手放しに喜べない。五輪を今の東京でやったこと自体、やっぱり間違っていたのではないかというのが正直な国民感情でしょう。そうしたなか、大会終了後にここぞとばかりにメダリストを担いで、プロモーションをするという協賛企業のいつものやり方は通じないとの見通しが当然ながら強まっています。メダリストを起用してのプロモーションを企業が行う場合、『東京オリンピック金メダリスト』という代名詞が効果がないどころか、逆にイメージダウンもあり得る状況なのです。間違いなく五輪ブランドの終わりの始まりです」

 メダリストをCMで使う場合も、これまでは大会での活躍シーンを流すのが協賛企業の特権であったが、今回はそのことがむしろリスキーになる可能性も。視聴者には、選手のいいイメージと同時に、東京オリンピックの嫌なイメージも喚起させてしまうからだ。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    冷静になれば危うさばかり…高市バブルの化けの皮がもう剥がれてきた

  2. 2

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 3

    大関取り安青錦の出世街道に立ちはだかる「体重のカベ」…幕内の平均体重より-10kg

  4. 4

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  5. 5

    維新・藤田共同代表に自民党から「辞任圧力」…還流疑惑対応に加え“名刺さらし”で複雑化

  1. 6

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 7

    小野田紀美経済安保相の地元を週刊新潮が嗅ぎ回ったのは至極当然のこと

  3. 8

    前田健太は巨人入りが最有力か…古巣広島は早期撤退、「夫人の意向」と「本拠地の相性」がカギ

  4. 9

    「しんぶん赤旗」と橋下徹氏がタッグを組んだ“維新叩き”に自民党が喜ぶ構図

  5. 10

    歪んだ「NHK愛」を育んだ生い立ち…天下のNHKに就職→自慢のキャリア強制終了で逆恨み