萩本欽一(6)「見合いの相手は別の人」 父と母の意外な馴れ初め
作家・増田俊也氏による連載、各界レジェンドの生涯を聞きながら一代記を紡ぐ口述クロニクル。待望の第2弾は、「視聴率100%男」として昭和のテレビ界を席巻したコメディアンの萩本欽一氏です。
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増田「ご飯から洗濯から全部お手伝いさんみたいな人たちがいて、お母さまは子供のころから身のまわりのことはやらなくてよかった」
萩本「そうそう。それは姉ちゃんに聞いたんだけど、もう本当に間違いない」
増田「小作人もいっぱいいて、お手伝いさんもいっぱいいて」
萩本「そうそうそう。そこの箱入り娘」
増田「お母さまは家事はしないお姫さまだから、そんなのは最初からしないものだと思っていたんですね」
萩本「そうです。親父はじつは母ちゃんと見合いしたんじゃなくて、母ちゃんの隣の家の人とのお見合いで東京から行って、そこのお家の前で『こんにちは』って言ったら、そのお見合いの相手がちょうど留守だったんですって。それで隣に住んでた萩本トミさん(母)が、『先ほどから叫んでますけども、隣の方、今お出かけなんで、そこでずっと叫んでんじゃなくて、うちでお茶でも飲んでお待ちになったらいかがですか』って声かけちゃったの。そしたらその母ちゃんに惚れて」


















