酒で顔が赤くなる人はがんになりやすい 違いは解毒遺伝子

公開日: 更新日:

「おまえ、体が大きいからお酒が強そうだな」――。酒席でそう言われて困っている大柄な人を見かける。体の大きい欧米人に比べて日本人はお酒が弱い。そのせいか「体が大きい=お酒が強い」などと勝手に思い込んでいる人も少なくない。しかし、これは間違いだ。お酒が強いか弱いかは体の大きさとは関係ない。関係するのは解毒遺伝子「ALDH2遺伝子」の能力の差だ。

 お酒を飲むと、お酒に含まれるアルコールは胃で20%、小腸で80%が吸収され、その大部分が肝臓でアルコール脱水素酵素(ADH)によって「アセトアルデヒド」に分解される。アセトアルデヒドはさらにアルデヒド脱水素酵素(ALDH)によって分解され酢酸に変身。血液と共に体内に循環する間に炭酸ガスと水になり、最終的に汗や尿となって体外に排出される。お酒を飲むと顔が赤くなったり、頭痛がしたり、吐き気を催すのは、このアセトアルデヒドが持つ毒性のせいだ。お酒が弱い人は、お酒のアセトアルデヒドを無毒化するALDH2遺伝子の解毒能力が低い。すぐには酢酸に分解できずに、血液中にため込んでしまい、血液が体中を巡っている間にさまざまな臓器を攻撃してしまうのだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々