(3)失明から救う角膜移植…「ドナー」不足を解決する成果

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「日本は、再生医療の研究で世界をリードしてきました」

 こう話すのは西田幸二・大阪大学医学部眼科学教授です。同大学の研究チームは2019年、世界で初めて「iPS角膜シート」(iPS細胞由来の他家角膜上皮細胞シート。以下iPS角膜シート)移植に成功し、この分野を牽引してきました。

 西田教授らの角膜シート移植は、角膜輪部幹細胞疲弊症の患者に対して行われました。この病気は黒目の“縁”にある角膜上皮幹細胞が失われ、進行すると角膜が白く濁り、視力が低下し失明に至ることもある難病です。

 最初の移植に続き、2022年までに3例、全4例の移植が行われました。他人の細胞を利用する他家移植でしたが、全例とも問題となる有害事象や拒絶反応もなく、視力の改善などの効果が見られました。中には視力0.15から0.7に回復した例もありました。

 この病気の治療には角膜移植が行われてきましたが、角膜のドナーが不足しているため移植を受けられず、視力を失う人も少なくありません。iPS角膜シート移植の成功は、角膜移植を必要とする患者が待ち望んでいた成果でした。

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