長寿研究のいまを知る番外編(1)米国のAI医療はどうなっているのか

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 日本人の平均寿命は男性が81.09歳、女性が87.13歳(2024年度)である。さらなる長寿実現には、医療AIの活用が欠かせない。日本では構想、実験段階だが、米国では食品医薬品局(FDA)が1000件以上の医療AIを承認・認可しており、実用化が進んでいる。ハーバード大学&ソルボンヌ大学医学部客員教授の根来秀行医師に聞いた。

「米国ではおそらく今年中に1300件以上承認されるでしょう。すでに放射線科領域では3分の2が医療AIを導入していて、FDAは積極的に承認しています」

 なぜ、医療AIは長寿を実現すると期待されているのか?

「医療の均てん化が図れるからです。医療AIを正しく使うことで都市と地方の医療格差が解消され、医療の質が底上げされるからです。医療AIの普及は医療費による医療サービスの差も小さくします。医療AIにより、科学的根拠に基づいた治療が拡大することも寿命延長につながります」

 米国は人口比で見ると日本の2.6倍、国土では26倍もある。だが、人口密度は日本の10分の1に満たない。米国で医療AIの社会実装が進んでいるのは、医師の偏在などにより、医師不足が深刻な地域があるからだ。そのため州によっては日本では医師にしか許されていない独立した診断・処方の権限の一部も上級看護師に許可されている。医療の「優秀な補助者」であることを強く期待される医療AIは、そうした医師不足のエリアで重宝されているという。

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