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吉田隆記者、ジャーナリスト

1984年に写真週刊誌「FRIDAY」の創刊準備メンバーとして専属記者契約を結ぶ。87年の大韓航空機爆破事件では、犯人の金賢姫たちが隠れていたブダペストのアジトを特定、世界的に話題となる。初代「張り込み班チーフ」として、みのもんたや落合博満の不倫現場、市川染五郎(現・松本幸四郎)や石原慎太郎の隠し子、小渕恵三首相のドコモ株疑惑などジャンルを問わずスクープ記者として活躍。

<155>捜査員が注目する「掃除機」は社長が亡くなる前、早貴被告が購入していた

公開日: 更新日:

 一体どういうことだろう? 掃除機は事件直後に押収されているが、そこから今頃になって覚醒剤反応が出たということか? 以前は調べていなかったのだろうか? 私の頭は混乱した。

 犯人が覚醒剤を床にこぼして慌てて掃除機を使ったのか、それとも覚醒剤が床にこぼれているのを知らないで木下さんが掃除機を使ったのか……。遺体が発見された2階の寝室は徹底的に捜査されているから、そこに覚醒剤がこぼれていたとは考えにくい。すると1階の床なのか?

■黒のレースの下着も脱ぎ散らかしたまま

 早貴被告は掃除をするということをしないし、物を片づけるという行為もしない、というかできない。社長が亡くなってから暮らしていた1階の客用の部屋には、脱ぎ散らかした黒いレースのパンティーが散らばっていたほどで、彼女はそれらを洗濯もしないでゴミ袋に入れるのが常だった。

 殺害された当日の午後5時すぎに、社長は2階から下りて1階のリビングでビールを飲んでから2階に上がった、と早貴被告は証言した。

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