回復しない日本人の海外旅行…出入国数はGWもふるわず、コロナ禍前の半分に
インバウンドの入国外国人旅行者数が過去最高を継続中だ。2024年は累計で約3687万人と、コロナ禍前の19年(約3188万人)を上回った。今年1月から3月も過去最高を記録、累計では1053万7300人と過去最速で1000万人を突破している。
訪日需要が高まる中、東京出入国在留管理局成田空港支局が14日に発表したGW期間中(4月25日~5月6日)の成田空港の出入国者数は112万7700人と、コロナ禍前の19年(117万8460人)の95%まで回復した。出入国者の7割は外国人で、前年比24.7%増の約82万人とインバウンド効果による伸びが際立った。
一方、気になったのが日本人の出入国者数だ。日本人の出入国者数は31万1550人で前年比約5.7%増えた。うち出国者は15万7260人で同約7%増、入国者は15万4290人で同4.4%増といずれも前年比増加している。だが、日本人出国者32万9790人、入国者32万5140人だった19年に比べ、出入国者数は半分にも満たないのだ。
コロナ禍を経て旅行業は回復に向かっているが、インバウンド需要の伸びに比べ日本人の海外渡航の回復の遅れは突出している。旅行ジャーナリストの鳥海高太朗氏がこう述べる。