著者のコラム一覧
荒川隆之薬剤師

長久堂野村病院診療支援部薬剤科科長、薬剤師。1975年、奈良県生まれ。福山大学大学院卒。広島県薬剤師会常務理事、広島県病院薬剤師会理事、日本病院薬剤師会中小病院委員会副委員長などを兼務。日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師、日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師といった感染症対策に関する専門資格を取得。

水で濾過された煙を吸う「シーシャ」は有害物質を多く吸ってしまうリスクあり

公開日: 更新日:

 みなさんは「シーシャ」をご存じでしょうか? 味のついたたばこの煙を水にくぐらせて吸う嗜好品で、いわゆる「水たばこ」といわれるものです。従来のたばこと比較して1回の燃焼時間は1時間程度と長く、長時間喫煙することができます。

 シーシャは元々エジプトやトルコで発祥したといわれていて、フルーツやミントなどのフレーバーが付けられた葉タバコを使用して香りを楽しみます。大都市では、シーシャを吸いながらお酒やカフェなどを楽しむことができる、シーシャバーなども増えています。

 お洒落でSNS映えするということもあり、日本でも若者を中心にシーシャが広がっています。一昨年、中学校で薬物乱用防止教室を行う際、養護教諭から「シーシャについても触れてほしい」といった要望がありました。シーシャはれっきとしたたばこであり、シーシャを提供するお店も改正健康増進法における「喫煙目的施設」に該当し、20歳未満の人の立ち入りが禁止されています。

 シーシャは水で濾過された煙を吸うため、紙たばこよりもニコチン量が減るとしている広告もありますが、時間の経過とともに有害物質をより多く吸引してしまう可能性もあります。また、ニコチンフリーのシーシャもあるのですが、タールなどの発がん性物質、一酸化炭素などの有害物質は含まれているので注意が必要です。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    参政党・神谷宗幣代表が街頭演説でブチまけた激ヤバ「治安維持法」肯定論

  2. 2

    「自公過半数割れ」後の大政局…反石破勢力は「高市早苗首班」で参政党との連立も

  3. 3

    元小結・臥牙丸さんは5年前に引退しすっかりスリムに…故国ジョージアにタイヤを輸出する事業を始めていた

  4. 4

    自民旧安倍派「歩くヘイト」杉田水脈氏は参院選落選危機…なりふり構わぬ超ドブ板選挙を展開中

  5. 5

    「時代に挑んだ男」加納典明(25)中学2年で初体験、行為を終えて感じたのは腹立ちと嫌悪だった

  1. 6

    トップ清水賢治社長に代わったフジテレビの“アニメ推し”が目に余る

  2. 7

    参院選和歌山「二階vs世耕」は血みどろの全面戦争に…“ステルス支援”が一転、本人登場で対立激化

  3. 8

    参政党が消せない“黒歴史”…党員がコメ農家の敵「ジャンボタニシ」拡散、農水省に一喝された過去

  4. 9

    長嶋茂雄さんの引退試合の日にもらった“約束”のグラブを含めてすべての思い出が宝物です

  5. 10

    遠野なぎこさんは広末涼子より“取り扱い注意”な女優だった…事務所もお手上げだった