古今亭志ん朝の教え「大きな噺をやりなさい。細かい笑いがなくても印象に残る」

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 志ん朝でなくては言えないことだ。

「それと、『とにかく今は高座数を増やすこと。大きな噺をやりなさい。細かい笑いがなくても印象に残る。そういう落語家になりなさい』とも言ってくださいました」

 その対談から間もない10月1日、志ん朝はこの世を去る。こぶ平にとって、アドバイスが遺言になった。それから3年後、思いがけない正蔵襲名の話が舞い込む。

「うちの方から言い出したことではありません。鈴本演芸場の席亭さんがおふくろに、『襲名させたい』と申し出たんです。寄席組合を代表して、とのことでした。おふくろが、『あの子が三平を継いだらつぶれちゃいます』と言ったら、『いいえ、襲名するのは正蔵の名跡です』と。『協会の理事会でもそういう声が上がってます』と言われたそうです」
 (つづく)

(聞き手・吉川潮

▽林家正蔵(はやしや・しょうぞう) 1962年、東京生まれ。本名・海老名泰孝。78年に父である先代の林家三平に入門。前座名は「こぶ平」。80年、三平没後、林家こん平門下へ。81年、二つ目昇進、87年、真打ち昇進。2005年に9代目「林家正蔵」を襲名。10年、落語協会常任理事に就任。14年、落語協会副会長に就任。

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