(1)「だらだら」「ゆっくり」の歩行は効果なし
「かつて腎臓病といえば安静第一とされ、運動は厳しく制限されてきました」と話すのは、腎臓リハビリテーションの第一人者で、東北大学名誉教授・山形県立保健医療大学理事長・学長の上月正博医師だ。上月医師は長年の研究で、この常識を覆した。
いまの新常識は、「腎臓を守るには運動が必須」。患者の中には、「運動を習慣づけたら、腎機能の数値が良くなりました」「人工透析を免れることができました」という人も少なくない。
なぜ運動がいいのか? それは加齢による血管の変化を考えると、容易に納得がいく。年をとるとともに血管は硬くなって血流が悪くなり、腎臓へ流れ込む血流量も減って、老廃物除去という働きを十分に行えなくなる。運動をすると血流は良くなるし、血管を守る物質である「一酸化窒素」や「抗酸化酵素」が増える。
また、血流が良くなると、腎臓内の毛細血管の塊である糸球体への過剰な圧力が和らぎ、腎臓の最小単位「ネフロン」への負担が減る。
「ただ、運動といっても『だらだら歩き』『ゆっくり歩き』では効果がありません。腎臓を復活させる『腎臓リハビリ』の運動療法は、腎臓ウオームアップ体操、筋トレ、腎臓を活性化するウオーキングで構成されています」(上月医師=以下同)


















