糖尿病の薬に「脱毛」のリスクがある? 1万2000人の調査結果を英国医学雑誌で報告
「GLP-1受容体作動薬」というのは、最近広く使用されている糖尿病の治療薬です。1週間に1回の注射で使用するのが一般的ですが、飲み薬のタイプのものもあります。その特徴はトータルに糖尿病の予後を改善し、低血糖などの副作用が非常に少ないことです。糖尿病の治療薬としての使用が始まってから、体重を減少させる効果のあることが確認され、最近では重症の肥満症の治療薬としても、その使用が行われています。
基本的には安全性の高い薬ですが、いくつかの副作用や有害事象が報告されています。その中で最近問題となっているもののひとつが、薬の使用による脱毛のリスクです。
今年のブリティッシュ・メディカル・ジャーナルという医学誌に、アメリカの大学病院の医療データを解析した研究結果が報告されています。1万2000人を超えるGLP-1受容体作動薬の新規使用者を、他のタイプの糖尿病治療薬の新規使用者と比較して解析したところ、SGLT2阻害剤というタイプの薬と比較して37%、DPP-4阻害剤と比較して68%、脱毛症のリスクがそれぞれ有意に増加していました。
そのメカニズムはまだ不明ですが、体重減少により毛根への栄養が低下することなどが推測されています。糖尿病や肥満症の治療薬を使用して脱毛が増えたと感じた時には、薬による影響を考えた方がいいかもしれません。



















