著者のコラム一覧
森岡英樹経済ジャーナリスト

1957年生まれ。早稲田大学卒業後、 経済記者となる。1997年、米コンサルタント会社「グリニッチ・ アソシエイト」のシニア・リサーチ・アソシエイト。並びに「パラゲイト ・コンサルタンツ」シニア・アドバイザーを兼任。2004年にジャーナリストとして独立。

銀行界の宿願テーマ…vs証券「ファイアウォール規制」の緩和は波乱含み

公開日: 更新日:

 今夏の金融庁の大規模な組織再編を受け、銀行界が期待を寄せるテーマがある。同一グループの銀行・証券間の顧客情報の共有を禁じた「ファイアウオール規制」の見直しだ。

「金融庁では銀行と証券を監督する局が設置されたり、資産運用・保険監督局ができるなど、資産運用立国に向けた体制整備が図られた。ファイアウオール規制もさらなる緩和が期待できるのではないか」(メガバンク幹部)というものだ。

 しかし、金融庁は2024年、顧客企業の内部情報を無断で共有したとして、三菱UFJ銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、モルガン・スタンレーMUFG証券に業務改善命令を出した。

 また、SMBC日興証券と三井住友銀行も22年に違反が発覚、金融庁から行政処分を受けている。「規制違反の事例を挙げて、証券界が“ファイアウオールの規制緩和”に猛反対するのは必至」(金融庁関係者)とみられており、規制緩和の行方は波乱含みだ。

 ファイアウオール規制は、銀行が持つ顧客情報と、証券が持つ顧客情報の共有を禁止する、まさに「炎の壁」だ。

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