「ミライon図書館」(長崎県大村市)南蛮文化やキリシタン資料が充実した「造船所」

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 長崎県のほぼ中央に位置し、東に多良山系の山々、西に大村湾。長崎県の空の玄関口でもあるここ大村市に、2019年、県と市とが共同で運営する図書館が誕生した。県市共同運営の図書館は高知についで全国2例目で、その珍しさから市内外から多くの人が訪れているという。

「県立図書館は専門書や資料の収集が中心で、町や市の図書館は市民サービスの観点から、話題の図書などを充実するという目的の違いがあります。ここミライon図書館は、その両方の強みを兼ね備えているので、所蔵数は140万冊。収蔵能力に至っては202万冊に上り、九州ではトップクラスを誇ります」

 と、館長の加藤盛彦さん。

 大村湾を望む地に立ち、海岸線のような緩やかな曲線と大きなガラス窓を擁した外観はスタイリッシュ。建物本体は造船業が盛んだった長崎県らしく造船所のドックをイメージしているそうだ。敷地面積1万6217.81平方メートル、テニスコート約30面分。その巨大なドック(館内)に入ると、4階まで吹き抜けになっており、長崎県産の木材を張り巡らせた天井が目に飛び込んでくる。木材の香りも漂う天井を見て「わぁ!」と驚く子供のかわいらしい歓声が響くのも日常風景。ガラス窓からは自然光が透徹し、明るく開放的な空間が広がっている。

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